先日、小6のお子さんの保護者の方からこんな相談を受けました。
「子どもが勉強嫌いで、なかなか家で勉強しようとしません。宿題もなかなか終わらないので、毎日バトルです(笑)
勉強嫌いを直すのって、どうすればいいんでしょうか?」
大人になって勉強の楽しさが分かった、という人は多いと思うのですが、子どものうちは「勉強の楽しさ」なんて意味わかんない!って感じですよね(笑)
今回は「子どもが勉強嫌いを克服してやる気を出すために、大人ができること」についてお伝えさせていただきます。
できないことではなく、できたことにフォーカスする
大人ってつい、「また、部屋を片付けていない」「まだ宿題を全部終わらせていない」というふうに、子どもの「できていないこと」に目が行きがちです。
できていないことに焦点を合わせるのではなく、「机の上、片付いているね」「漢字ドリル、もう終わらせんだ、すごい」というふうに、できていることにフォーカスしてみましょう。
テストで70点だった時に、「取れなかった30点」の方にフォーカスするのではなく、「取れた70点」の方に、まず焦点を当てるのです。
大人でも、がんばって70点だったテストに対して、「30点は何で落としたの?」と言われたら、しゅんとしますもんね(笑)
また、5教科中4教科が平均点以下だったら、得意な1教科にまずはフォーカスすることです。
社会だけが得意なら、「社会と言えば、◯◯くんだね!」と認めてあげてください。
勉強って、たった1箇所でもいいので、自信をつけられた者勝ちなんです!
教科書以外の勉強を一緒にする
勉強って、意外なきっかけから好きになることがあります。男の子に多いのが「三国志」を読んで歴史が好きになったというパターンです。
教科書以外の勉強を、おうちの人と一緒にする機会を、ぜひ設けてみてください。
一緒に本を読む
先ほども書いたように、読書から「勉強へのきっかけ」を得たお子さんは多いです。特に歴史系は、いろんな本が出ていますよね? 戦国時代の本などは、男の子は大好きです。
いきなり読書をするのがハードルが高いようなら、漫画でもいいと思います。
また、勉強には直結しなくても、「伝記物」を親子で読むことはオススメです。
偉業を成し遂げた人たちというのは、こころざしや情熱、使命感、行動量など、ずば抜けてすごいものを持っています。
それらに触れることで、間接的に「何かに取り組む意欲」を持つことができます。
私の生徒さんの中にも、伝記物を読むのが好きなお子さんが何人かいますが、彼らは全員、意欲的に取り組む姿勢、というのを身につけている感じがします。
小・中学生用の伝記物はたくさんありますので、ぜひ、親子で共有してみてください。
地域の親子体験などに参加する
公共の科学館や図書館などで催されている親子体験教室に参加するのも、オススメです。
「化石発掘体験」「夏の星座観察会」「田植え体験」「宇宙の無重力体験」など、地域には親子で楽しめる体験教室がたくさんあります。
「勉強嫌いを克服」と言うと、どうしても、学校の勉強をなんとかやらせなきゃ、と思いがちですが、学ぶ意欲のスイッチって、日々、経験することの中の全てに存在します。
「これって、おもしろいな!」「なんでこんな仕組みになってるんだろう?」そうやって、ワクワクしたり疑問を抱いたりすることこそ、学ぶ意欲のスイッチになるんじゃないかと思います。
好きなことの中から学ぶ
私の生徒さんで、大好きなアイドルが英語で歌を歌っていることに触発されて、英語に興味を持ったお子さんがいます。
また、アニメが大好きだった生徒さんが、「声優」という職業に興味を持って、将来の夢ができたことで勉強に意欲的になったお子さんもいます。
子どもの「好き」の中には、可能性がたくさん含まれています。
最初の生徒さんみたいに、「英語の歌詞」がきっかけで、直接英語の勉強に火がついたお子さんもいれば、次の生徒さんのように、将来の夢へのプロセスとして「今」に意欲が持てるようになったお子さんもいます。
「音楽ばっかり聴いてないで」「漫画ばっかり読んでないで」勉強しなさい!と注意するのを、グッとこらえて、子どもが何に夢中になっているのかを知ろうとすることが大切なのかもしれません。
勉強を強制しない
「勉強しなさい」と言わない
「自分から勉強する子の共通点」でも書きましたが、自主的に勉強に取りかかる子は、親から「勉強しなさい」と言われていません。
こちらの記事でも書いたように、「勉強しなさい」という声かけが効くのは小学校1年生だけです。それ以外の学年では、「勉強しなさい」と言っても言わなくても同じか、あるいは余計に勉強しなくなるかのどちらかです。
そもそも、嫌いなことを命令されると、余計に嫌になるのは大人も同じですよね(笑)
ある程度、キツめに言えば、その時は勉強するようになるかもしれませんが、時間だけを費やす「カラ勉強」になりがちです。
子どもの自主性を信じる
「この子は、勉強しなさいと言わなくても、必要だと感じたら自分から勉強するようになる」と、子どもが本来持っている「自主性」を信じてあげることが大切です。
「この子には、その力がある」と大人が無条件に信じることは、こちらが思っている以上に子どもに伝わります。
自分の一番大切な人から信じてもらっている、というのは、子どもにとって大きな力になります。
また、「勉強」に対するプレッシャーをかけられていないことで、子どもは、自分の興味や関心に素直になることができます。
「勉強」を強制されていないので、自分で決めたり自分で進めたり、興味に素直に従うことができるのです。
子どもの未来に明るい言葉をかける
第2章でも書きましたが、子どもの「好き」の中には、将来の可能性がたくさんあります。
「勉強嫌いの克服」には直接関係ないように思えるかもしれませんが、自分がやりたいこと・興味があることを発見したり、将来の夢を見つけたりすることで、勉強はもちろん、いろんなことに前向きになれた生徒さんが何人もいます。
この春の卒業生の中にも、勉強が大嫌いだった女の子が「パティシエ」という夢を見つけた途端に、勉強に対しても人間関係に対しても前向きになって、今は高校の調理科でがんばっています。
子どもが何かに興味を持ったり、将来やってみたいことを口にした時に、「そんな夢みたいなこと言ってないで、今の勉強をがんばりなさい」と言うのではなくて、一緒にワクワクしてあげることや、それを叶えるためのプロセスを考えてあげることが、自然に「勉強嫌い」を克服できる方法なのかもしれません。
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