LINE@にて、こんな質問をいただきました。
「中2男子の母です。中1から塾に通っていますが、成績が上がりません。
本人にやる気もなさそうに見えるので、お金ももったいないし辞めさせようかと思うのですが、春から受験生だし自宅学習だけでは、不安もあります。
厳しいことで有名な塾があるので、変わった方がいいでしょうか?ムリやりにでも勉強させることはマイナスでしょうか?」
、、、このご質問は、個人的にめちゃくちゃ痛い内容です。
実は、、2週間ほど前に、同じように「通っていても成績が上がらない」という理由で、私の生徒さんが1人、退会されました。
いろんな退会理由があるのですが、この理由が一番辛いです。
私は「当事者」なので、ちょっと厳しいことにも触れますが、
さっそくお答えさせていただきます。
目次
同じ塾でも成績が上がる子もいれば、上がらない子がいるのはなぜか?
塾に行っているのに、成績が上がらない理由はなんでしょう?
講師の教え方が悪い。講師が甘すぎる。講師と相性が悪い。
どれも正解です。
1年以上通っているのに変化がないなら、講師に問題があります。
(これについては3章で再びお伝えします)
それをご理解いただいた上で、ちょっと考えてみてください。
同じ教室内で同じように勉強していて、成績が上がる子もいれば上がらない子もいるのは、何が違うのでしょうか?
決定的に違うもの
教室に通っていて伸びる子と変わらない子とでは、決定的に違うことがあります。
それは「やっているのか?」「やらされているのか?」ということです。
つまり、そのお子さまが主体的かそうでないか、ということです。
主体的なお子さまは、家や学校で勉強して、それでも分からないことを持ってきます。
説明を聞いてなるほどと思ったことはノートに書き留めるし、聞いても分からないなら、食い下がって質問します。
一方「やらされている」お子さまは、塾で教えてくれるから家では勉強しなくていいや、という感じになっています。
塾がなんとかしてくれるだろう。塾に行ってるからいいだろう、と考えるのだと思います。惰性で教室に来ている。という感じです。
塾まかせになっていませんか?
塾には、週にどれくらい行っていますか?
多分、週に1〜2回。90分〜120分ずつ、くらいじゃないかな?と思います。
1週間の中のたったそれだけでなんとかなる、ということはほとんどありません。
それ以外の時間の方が圧倒的に多いので、塾の時間だけでなんとかしようと思っても、そもそも無理があるのです。
塾を「利用」し尽くしてください
利用、というと言葉は悪いですが(笑)、でもせっかく通っているのだから最大限に利用すべきです。
子どもさんも、お母さんも、です。
今、お子さんが「受け身」で通っているなぁと思われるようだったら、思い切って塾の先生に相談してみてください。
塾では、子どもさんはどんな感じで授業を受けているか? 主体的か?
主体的ではないなら、どこを変えたらいいか? 家庭学習はどんなことをすべきか?
こういうことを、できたらお子さん同席で話してみるのがいいと思います。
「主体的になる」
↑
ここを変えない限り、たとえ他の塾に移ったとしてもまた同じことが起こります。
最初は環境が変わったことが刺激になって意欲的になりますが、少し慣れてくるとまた、同じことになってしまいます。
どんな塾に通っていようが、自分の勉強は自分でなんとかする。そのために「塾は利用する」ものだ。
そういうスタンスであるべきです。
超スパルタの塾に行けば変わる?
さて、質問にあった「厳しいことで有名な塾に変わった方がいいか?」ですが、、
超スパルタでめちゃくちゃ怖い先生のところに通えば変わるでしょうか?
答えは、、「たぶん、変わります」。
子どもに主体性があろうがなかろうが、無理やりにでもやらされるので(笑)、全く成績が上がらない、ということはないと思いますよ。
ここは、選ぶ側の価値観にもよると思うし、そこまでして成績を上げたいのか??にもよりますが、
とにかく「現状」を脱却したい。でもだからと言って、主体性が発揮されるまでとても待っていられない。
主体性より緊急性を取るのなら、行ってみる価値はあるかと思います。
ただし、、
強制的にでも勉強することで結果が出て、子どもさんがいい方向に変わることもありますが、
まったく逆で、勉強そのものを拒絶して受け付けなくなってしまうリスクもあります。
もしそういった塾に変わるのであれば、スタートする時にきちんと子どもさんと話し合って、合意の上で変わるべきですね。
厳しい塾でも「行く」と子どもさんが言えば、それがすでに「主体性」ですから。
まとめ
まず大前提として、1年以上通っているのにお子さんの成績が上がらない、というのは、講師の側に原因があると思います。
子どもが主体的になれない。そこも含めて講師の責任だと思います。
(だからこそ、今回のご質問は私はとても心が痛いのです)
スパルタでやるのであれ励ますのであれ、どんな方法でもいいですが、最終的に講師は、
その子にいかに主体性を発揮してもらって、いかに自ら勉強する姿勢を身につけてもらうか、に全力を注ぐべきなのです。
そのお子さまがどんな勉強態度であっても、それをするのが仕事ですからね。
なので、今回のケースではぜひ、塾の先生と子どもさんを交えて話し合ってみるのが先決だと思います。
またそれと同時に、ぜひ考えてみてください。
「果たして塾まかせにしていないだろうか?」「塾に行っているから、あとはなんとかしてくれるだろう、と受け身になっていなかったか?」と、ぜひ振り返ってみてほしいのです。
私が現在も塾の講師なので、とても言いにくいのですが、
最終的には「たとえどんな環境にいても、本人がどういうふうに取り組むか?」が大切です。
よく、学校の先生のことを「あの先生は授業が全然わからないから、みんな点数が悪い。みんな分からんって言ってる」と言うお子さまがいます。
「大人の仕事」という点で言えば、生徒にそんなことを言わせてしまっている、その先生の責任なのですが、、そしてそれは真実なのですが、、
と同時に、じゃあ自分は今、せいいっぱい取り組んでいるの?ということは自問してみなければいけないのです。
その状況の中でもしっかりと勉強して、成績をキープしている子もいないか?
ホントに先生が変わったら、成績が上がるか? 今、それだけの努力をしているか?
最終的には「自分」。
たとえ中学生でも、これを自分の中に持たずにそのまま行くと、「会社のせい」「上司のせい」「政治が悪い」「制度が悪い」・・そうやってすべてを自分以外のせいにして生きていく大人へ、まっしぐらです(笑)
自分以外のせいにする癖を持ったまま生きていく、ってことはつまり、自分以外のものに振り回されて生きる、ということですから。
まあ、ちょっと最後は大きな話になりましたが(笑)、参考にしていただければ幸いです。
そして、今回のご質問でさらに、自分の仕事の役割を再認識させていただきました。ありがとうございました。
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