小学高学年の保護者の方からよく相談されるのが、高学年の算数の難しさw
いや、ほんとに小学校の算数って手ごわいんですよ。4年生くらいからグンとレベルが上がって、5・6年生にもなると「親も教えられない」という声を聞くようになりますw
今回は、「小学校高学年のお子さんが、算数を好きになるには?」についてお伝えさせていただきます。
目次
まずは計算を好きになる
算数が苦手、というと「文章問題をなんとかしなきゃ」と考える保護者の方は多いのですが、まず最初に手をつけるのは計算問題です。
なぜかと言うと、計算は算数の基本だし、がんばった分の結果が出やすいからです。
何の結果も手応えも感じられないことを、なかなか好きにはなれませんからね(笑)
計算ドリルを毎日解く
計算は、毎日続ければ続けるほど、必ず「速く正確に」解けるようになります。
逆に言うと、量をこなさないと「速く正確に」計算問題を解けるようにはなりません。
たいていの学校で使っている計算ドリル(呼び名は様々ですが)を毎日コツコツ続けてみましょう。
今の学年より1つか2つ下のものから手をつけると、やりやすいと思います。
子どもは勉強するのが嫌いだ、と思いがちですが、実は「できること」をするのは大好きなんです。
時間を計って「タイムトライアル」にしたり、解いた問題数をポイントにしてご褒美をあげたり(笑)、なるべく楽しく続けてみてください。
「できた」を味わう
「できた!」という達成感は大きなモチベーションになります。
子どもの勉強って「自信」をつけることに尽きるんじゃないかな?というくらい、「できた!」という成功体験を得たお子さんは変化します。
「5日連続で計算問題を継続できた」「全問正解できた」「今までで一番速く解くことができた」など、どんな種類でもいいので「できた」をできるだけ多く味わわせてあげましょう。
計算なら得意だ、という自信をつけさせてあげることが大切です。
文章題の3つの関門を突破する
算数の苦手意識=文章題への苦手意識でもあると思うのですが、文章題って漠然と取りかかってもなかなか上達しません。
文章題がなぜこんなに多くの小学生に苦手意識を植え付けるのかというと、文章題には超えなければいけない関門が3つもあるからです。
ここでは、この関門を越えるポイントをお伝えさせていただきます。
問題文に線を引いて読み込む
文章題の最初の関門は「最終的に何を聞かれているか?が分からない」「出されている条件や分かっている数値を把握できない」ことです。
要するに、問題文がただの文字の羅列にしか見えない、問題文の内容を頭の中で再構築できないのです。
「何を聞かれているのか?」「何が分かっている数値か?」ここがしっかり掴めないと「なんとなく」でしか式を立てられないことになります。
まずは問題文を3回は読み込むことです。読み込むというのは、上記の2点を頭に置きながら読む、ということです。
整理しやすいように、読み込むときに、問題に次のように線を引いてみましょう。
・出されている条件や分かっている数値→アンダーライン
・最終的に何を聞かれているか?→波線
ここが的確につかめるようになれば、文章題の最初の関門は突破できたということになります。
つまりどういうことか?を把握
文章題の次の関門は、問題文の中に隠れた数値があるということです。
例えば「お姉さんは妹よりも5個多く、12個の飴を持っています」という文章。
目に見える数字は「5」「12」だけですが、実は妹の飴の数もデータとして提示されているわけです。
「お姉さんは妹よりも5個多くて、それが12個ということは、つまり妹は7個持っているということ」です。
ここが解読できないので、多くのお子さんが文章題につまずきを感じています。
「隠れた数はないか?」「つまりどういうことか?」というポイントを押さえて、問題文を読んでみましょう。
そして、隠れた数がわかったら、問題文に「妹は7個」というふうに書き込んでいってください。
かけ算と足し算の違いをつかむ
文章題の第3の関門は、「式が立てられない」ということです。
問題文の意図は理解できたけど、そこからどうやって指揮を立てればいいか分からない、というお子さまは多いですね。
この場合、実は「かけ算と足し算の違い」を把握していないことが多いです。
例えば、「50円の飴を5つと100円のチョコレート1つをセットにして、3人に配る時、全部で何円必要ですか?」
この中にはかけ算と足し算が入り混じっています。
「〜と・・・」は足し算。
「〜円が○個分」はかけ算。
ここをきちんと理解できているかをチェックする必要があります。
あまり理解できていないようなら、思い切って小2のかけ算の文章題を解き直すことをオススメします。
文章題が得意になる意外な練習方法
文章題が得意になるには、数多くの問題をこなすことが1番なのですが、教室で取り入れてみて生徒さんがみるみる力をつけた別の方法があります。
それは、どうしても分からない問題があったら、答えの解説を読んで、「なぜこの式になるのか?」と自分で考察・分析する、という練習です。
「なるほど!」と理解したら、自分の言葉で説明してもらいます。
正しくポイントが抑えられていればOKで、もし解釈が間違っていたら私が解説するか、惜しい場合はもう一度自力で考察してもらいます。
自分で解説を読んでみたけど途中でよく分からなくなった場合は、そこに印をつけてもらい、「ここまでは分かったけど、ここから先が分からない」というふうに質問してもらっています。
この方法がよかったのは、
・自分がどこで分からなくなったかを把握できる
・仮説を立てる力がつく
・考える力がつく
・諦めないで粘る力がつく
・自分で進める力がつく
という点です。
一番大きいのは「自分で進める力がつく」ということだと思います。
分からないことを先生に質問して、式を教えてもらうということで得られるのは「その問題ができるようになる」ということだけですよね?
でも、自分で解説を読んで理解していく・疑問点を明確にするという癖をつけることは、「勉強の仕方」を身につけることなので、レバレッジが大きいのです。
試行錯誤は素晴らしい!
文章題って、少し取り組んですぐに得意になる、というものではありません。
時間を費やして練習しても、進歩が見られない時もあります。考えて考えて解いたのに、答えが違う。ということもザラにあります。
そんな時は、
最終的に正解か不正解かよりも、「自分の頭で考え、書き出し、推測し、さらに考えを巡らす」そのプロセスこそが素晴らしいんだよ、と全力で伝えてあげましょう。
試行錯誤して自分で答えを出そうとする、今まで習った知識を総動員して考え尽くす。
ここにどのくらい時間を注げたかが、本当の学力をつけるポイントです。
勉強を、自分の宝物にできるかどうかの分かれ道だと思うんです。
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