やる気があるときやテスト前は勉強するけど、それ以外はなかなか勉強できない。家庭学習が大切だと分かってはいるけど、なかなか続かない。そういう中学生は多いと思います。
 
その原因は、勉強の習慣化ができていないことにあります。
勉強することを「やる気」に頼っていると、勉強が「やる気」に左右されることになります。
勉強は「やる気」「意志の力」で取り組むのではなく、「習慣」の力で取り組むことが、継続できるポイントです。
 
今回は、「3日坊主でもできる、勉強を習慣化する5つのステップ」についてお伝えさせていただきます。
 

 
 

習慣化は、最初の3週間が鍵になる

 
勉強だけでなく、すべてのことについて、物事を習慣化するためには3週間〜1ヶ月くらいはかかると言われています。
脳に、新しい回路ができるまで、最低3週間はかかるのです。
 
勉強を習慣化するために最もパワーが要るのは、この「最初の3週間」です。この期間は、「今までやっていた楽な方」に戻ろうとする力が働く期間なのです。このことをあらかじめ分かっていることが大切です。
 
例えば、朝に勉強する習慣を作ろうとすると、最初の3日くらいは新しいことへのワクワク感と、「朝型人間」になれる期待感から早起きできますが、だんだん「今までやっていた楽な方」に戻ろう戻ろうとする意識が働くのです。
 
脳は、「今までやっていた方法」を繰り返す方が、安全だし楽だから、そちらを採用しようとするのです。
 
こういうことをあらかじめ分かっていることで、「元の状態」に戻ろうとした時に踏みとどまることができます。
また、「元の状態」に戻ろうとする予防策を、あらかじめ取っておくことができます。
 
では、どのようにして最初の3週間、継続させればいいのでしょうか? その5つの方法をお伝えします。
 
 

【ステップ1】少ない分量・短い時間を設定する

 
習慣化のポイントは、とにかく最初の3週間をいかに突破するかにあります。習慣になるか、3日坊主で終わるかは、そこにかかっているのです。
 
最初の3週間は特に、「少ない分量・短い時間」を設定して取り組むようにしましょう。量よりも「習慣」の回路を脳に作ることを最優先にするのです。
 
「毎日5分間、英単語を覚える」「毎日5つ、英単語を覚える」など、これなら続けられる、という分量を設定して取り組むようにしましょう。
 
また、取り組む時間帯を固定するようにしましょう。
夜ご飯の前やお風呂の前など「毎日必ず行なうこと」の前後に設けるようにすると、習慣化しやすいです。
 
取り組む時間帯を固定しないでおくと、「あとで」「時間があったら」の罠にハマることになります(笑)
「あとで」「時間があったら」は、3日坊主への最も大きな罠です(笑)
 
 

【ステップ2】集中を中断させる原因を排除する

 
 
勉強をしている時に、中断してしまうことはありますか? その原因になるものは何ですか?
 
ゲーム、スマホ、漫画、テレビ、戸棚のお菓子、きょうだいのおしゃべり、、などなど。勉強を中断して思わず手が伸びてしまうものを、あらかじめ把握し、それらを目に入る場所から遠ざける、ということが大切です。
 
たった5分〜10分の短い時間でも、3週間やり続けるためには、前もってあらゆる手を打っておくことが大切なのです。
 
その5分〜10分は、それらのものを排除してみてください。
 
最初は、それらが手元にないと落ち着かないかもしれませんが、一度排除してみると、自分がそれまでいかに、中断してきたのかが分かると思います。
 
また、家族のおしゃべりや友だちからの電話などで中断するような場合は、時間帯を早朝に変えてみるのもオススメです。
 

【ステップ3】順序を決める

 
「習慣化」の最も大きな障壁になるのが、「やり始め」です。その日の予定していた時間になっても、「最初の1歩」がとてつもなくめんどくさくて、つい、後回しにしてしまうのです。
 
最初の1歩の壁を超えるためには、あらかじめ取り掛かる順序を決めておくことが大切です。
 
例えば、好きな歌を聴きながら、ノートと単語帳を準備し、飲み物を用意したらタイマーをセットして勉強をスタートさせる。というような感じです。
 
要は、決められた順序をこなすことで、「やり始め」の負担を軽減させるのです。
 
決まった順序を踏んで取り組むことで、その日の気分に左右されずに、勉強することを「パターン化」できるようになります。
 
 

【ステップ4】記録する

 
「結果が目に見えないもの」を毎日継続するのって、大変ですよね? ダイエットをしていても、「昨日よりほんの少し体重が減った」という変化が目に見えることで、次の日も継続しようという気になれるものです(笑)
 
最初の3週間を乗り越えるために強力な方法が、「記録する」ということです。今の自分の頑張りを「目に見える」ようにするのです。
 
自分が決めたことをやり終えたら、すぐにカレンダーに印を書き込むようにしましょう。
 
カレンダーに印を書き入れることで、10日目前後に訪れがちな「中だるみ」を防ぐ効果もあります。
人って収集癖があるので、それまで10日間続いていた印が途絶えることに抵抗が生じるはずだからです。
 
なお、次の章でお伝えする「ご褒美を用意する」ということと連動させると、よりいっそう効果的です。
 
 

【ステップ5】できたらご褒美を用意する

 
習慣化に費やす3週間をなんとか乗り切るためには、自分にとっての「ご褒美」を用意することも有効です。
3週間やり遂げた後のご褒美もいいのですが、より効果的なのは、途中にこまめに「ご褒美」を設けることです。
 
カレンダーの「3日後」「1週間後」「2週間後」のところに、ご褒美の内容を書き込んでみましょう。
「好きなアイスを食べる」「ゲームを1時間できる」など、自分にとって「ちょっとしたご褒美」になることを決めておきましょう。
 
途中に「ご褒美」があることで、小さな達成感が得られるので次へのモチベーションが生まれるのと、プロセスの中に「ご褒美」があることで、「身近なゴール」ができるからです。
 
最初から、3週間がんばるぞ!と思うよりは、とりあえず最初の3日間続けるぞ!と思った方が、負担は減ります。
 
 

まとめ

 
勉強をするのに「やる気」に頼ったり、テストや課題の提出などの「締め切り効果」に頼ったりしていると、家庭学習が定着しません。
 
勉強は、やる気や外的要因でやるのではなく、「習慣化」で行うことが、最も継続しやすいのです。
 
習慣化には3週間ほどかかると言われているので、いかに最初の3週間やり続けることができるか、にかかってきます。
 
今回お伝えしたステップを使って、家庭学習を習慣化しましょう。
「今日から3週間かけて、勉強を習慣化する!」と家族に公言しておくと、より習慣化がしやすくなります。
 
 
習慣化は、大人でも簡単なことではないので、仮に「チャレンジしたけど10日で放り投げちゃった」としても、全く落ち込む必要はありません。
 
勉強が途絶えた日は「なかったこと」にして、リセットせずにまた次の日から11日目として続けていけばいいのです。
 
そんなズルしていいんですか?と思わなくてもいいですよ(笑)
 
だって目的は「勉強の習慣化」であって、「1日も飛ばさずに3週間続けること」が目的ではないんですから!
結果的に勉強の習慣が身につけばいいわけです。
 
勉強の習慣化ができたら、勉強時間を延ばすことはそんなに難しいことではないので、日によって取り組む時間を変えてみましょう。
 
 
 
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