私の担当している教室には、
極端に勉強が苦手な子たちが何人かいるんですが、
 
 
 
最近、
急激に彼らの点数が伸びているんです。
 
 
 
急激に、、、と言っても
 
もともとが10点未満の子たちなので、
90点、100点、というのではないですが、、
 
 
伸び率から言ったら、
3倍〜8倍です!
 
 
(8倍!!)
 
 
 
なぜ彼らは、
半年くらいで急激に伸びたのか?
 
 
 
教室で、徹底して取り組んだことを3つ
まとめてみました。
 
 
 
 

1、徹底して「自信」をつけさせる

 
 
 
半年の間にもっとも力を入れたことが
これです。
 
 
例えばKさんの例で言えば、、
 
 
中1で英語の定期テストが4点。
(7月の期末テスト)
 
 
当時Kさんは
「どうせ私なんか、できない」
の思考がこびりついていました。
 
 
 
自信なんて、
ゼロどころかマイナスです。
 
 
 
その状態では、
どれだけ文法を説明しても、
どれだけ解き方を教えても、
 
 
全く身につきません。
 
 
 
なので、
「力づくでも実績を作る」ということをしました。
 
「点数を作っちゃう」のです。
 
 
力づくで。。。(笑)
 
 
どういうことかというと、、、
 
 
目をつけたのは ”英作文”です。
 
 
 
今の中学校の英語のテストには、
ほとんどと言っていいくらい、
「自由英作文」というのが出題されます。
 
 
例えば、中3だったら、、、
 
「車は私たちの生活にとって、必要不可欠である。
 
上記の意見に対する、あなたの意見を5文以上で述べよ」
 
 
こんな感じ!
 
 
(こんなの、日本語でも難しいですよね!
しかも、車の話題って。。)
 
 
 
中3だとこんな感じで難しいのですが、
 
中1だと、
ある程度テスト範囲によって、
出される英作文は予想がつくんです。
 
(例えば三単現の範囲だと、
友だちの紹介文を5文、など)
 
 
なので、おそらく出るであろう英作文を
とにかく5文、
「丸暗記」してもらいました。
 
 
 
暗記しよう!
と言っても覚えられないので、
まずは「暗唱」。
 
 
見ないでスラスラ言えるようになったら、
 
とにかく声に出しながら
毎日書く。
 
 
自宅でも教室でも、
それしかしなかった、と言ってもいいくらいです。
 
 
 
その結果・・・
 
 
予想どおりの問題が出て、
 
英作文15点満点中、13点!!
 
 
 
そして、
英作文を暗記したことで、
他の問題で「たまたま書ける英単語」があり、
 
それで+3点。
 
 
リスニング問題が、
「偶然正解だった(笑)」のも合わせて4点。
 
 
 
合計20点。
 
 
今まで取ったことのない点数です。
すばらしい!!
 
 
 
このことでKさんは、
 
 
「4点しかとれない」という自分のセルフイメージが、
 
「やったら4点を超えられるんだ」というセルフイメージに
変わったのです。
 
 
 
かなり強制的に、ですが、
 
彼女は「成功体験」という自信を手に入れました。
 
 
 
これを手に入れたことで、
 
彼女は、
勉強に向かう姿勢が明らかに変わり、
 
 
真剣に、貪欲に、
そして何より楽しそうに
問題集を解くようになりました。
 
 
 
そして、次のテストでは29点!
 
 
 
4点が、29点です。
8倍!
 
 
 
いえーーい!!(ハイタッチ!)
 
 
 
いや、
もちろん点数が8倍になったことも大切なんですが、
 
そんなことよりも、
一番大きいのは、
 
 
彼女が成功体験」を得た
ということです。
 
 
 
これが得れれば、
子どもは無敵です。
 
 
 
というか、
小・中学生の頃に身につけるべき
一番大切なのは、
 
 
「成功体験」なんじゃないかと思います。
 
 
 
 

2、「絶対評価」で褒めまくる

 
 
”周りと比べてできているかどうか”の
相対評価ではなくて、
 
 
 
”以前のあなた、と比べて
どれだけ伸びているか”の
絶対評価をし続けました。
 
 
 
「前は1つの単語を覚えるのに5分かかったけど、
今は4分だね!」
 
 
「先週はこの問題できなかったけど、
今日はできているね!」
 
 
 
という絶対評価。
 
 
 
もちろん相対評価にも
ちゃんとした意味はありますが、
 
 
 
学校生活のほとんどを
相対評価にどっぷりと浸って過ごしているので、
 
 
自宅でも塾でも、どこでもいいのですが、
徹底して「絶対評価」で自分自身を見つめる、という場所は
必要だと思います。
 
 
成長したこと、
進歩したこと、を
 
絶対評価で賞賛してあげる。
 
 
 
それを徹底すると、
「どうせ私は勉強できんし、、、」と無気力だった子も、
 
 
必ず、
どこかのポイントで変わる。
というのが
17年間の指導で気づいたことです。
 
 
しかも、中学生にもなると、
そんなに褒められることってないですよね?
 
だから、
「うわ、前は解けなかったのに、すごいやん!」と褒めると、
彼らは、めちゃくちゃ喜びます。
 
 
単純に、
褒められるって嬉しいものです。
 
 
私でも嬉しいですもの!(笑)
 
 
 
 

3、徹底して信じる

 
 
最後はこれに尽きるかな、と思います。
 
 
どんなにがんばっても、
全然暗記できない子。
 
覚えてもあっという間に忘れる子。
 
 
粘り強く指導しても、
まったく「進化の曲線」がでてこないお子さまもいます。
 
 
 
そういう時の「サポートする側」の姿勢として大切なのは、
 
 
「きみなら大丈夫」
 
「絶対今よりもできるようになるよ」
 
 
と、1ミリの迷いもなく
信じきることだと思います。
 
 
 
やっぱり、この子は無理かな、、、
 
一瞬でも思うと
 
 
実際に声に出して言ったわけではなくても
 
なんというか、、
「空気感」として伝わります。
 
 
生徒のモチベーション、
やろうとする気迫、
そういったものが確実にガクンと落ちます。
 
 
なので、
会社にいるときなど、
たとえ、その子が目の前にいない状況であっても、
 
 
「あの子は、ちょっとキツいわ・・」という言葉は
絶対口にしません。
 
 
(塾業界、、、もしかしたら学校もそうだと思いますが、
本人がいない場所で、
「あの子はできんわー」という発言は、
けっこう普通にあるんです。。)
 
 
ここを、
いかに「指導する側」「サポートする側」が
徹底できるかがすべて。
 
と言ってもいいくらいです。
 
 
 
今の学力は、今までの結果で、
これからの結果ではない
 
 
それを大人は信念としてもつことが
必要だと思います。
 
 
 
 
 
 
以上、3つにまとめてみましたが、
 
どれも「徹底して」ということがポイントです。
 
 
そして、この「徹底して」というのが、
一番難しいんですよね(笑)
 
 
でも、半年間、
こちが側が徹底して続ければ、
絶対変わります。
 
 
別に
勉強じゃなくてもいいと思うんです。
 
 
「変われた」
「自分でもできた」
 
 
そういう成功体験を
小さなことでもいいから、
サポートできたらいいなぁ、と思います。