もし、
自分の身内や友人が、
 
 
とても今の実力じゃ、
超えられないようなことに
チャレンジすると決めたら、
 
どう声がけしますか?
 
 
 
 
もちろん、
命に関わることや、
全財産を失うようなことには
慎重なアドバイスをするけど、
 
 
 
できれば、
 
「きみならできる!」
 
声をかけたいなー、と。。
 
 
 
先日、そんなことを
しみじみと思ったことがありました。
 
 
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私の教室に10年も(!)通ってくれた
Oくんという
男の子がいるのですが、
 
(4歳から15歳まで!
はっきり言って、親戚のおばちゃんより
共に過ごした時間は多いww)
 
 
 
彼は、
小6のときに、
県内で一番レベルの高い中学への受験を
決意します。
 
 
 
周りの大人(先生)は、
きみの実力じゃキツイから、
やめたほうがいいと、
アドバイスしたようです。
 
 
 
Oくんは、
それでもチャレンジする方を選びましたが、
 
残念ながら、不合格。。
 
 
 
ところが、
1週間後、
 
 
辞退する生徒がいたため、
なんと、
「繰り上げ合格」になったのです!
 
 
 
(持ってるわーー!w)
 
 
 
中3になった彼は、
県下No. 1の難関校を受験することを
決めます。
 
 
周りの大人は、
 
今のきみの実力じゃムリだから、
志望校を下げたほうがいい。
 
と、アドバイスしたようです。
 
 
直前の模試でも
合格ラインを遥かに下回る点数で、
 
それこそ、
かなり説得されたようですが、
 
 
彼は全てを出し切って、
見事、合格を勝ち取りました。
 
 
 
(持ってるわーー!w)
 
 
 
それから彼は、
どうなったでしょうか?
 
 
 
高2の彼は今、
人間関係で心を閉ざし、
不登校になって
高校に行けずにいます。
 
 
 
先日、久しぶりに会ったOくんから
こんな話を聞きました。
 
 
 
「東大に行きたい。
 
毎日12時間。
 
自分で家で勉強しているけど、
自分のペースとか実力とか
客観的に見れないから、
 
塾に通い始めた」
 
 
と。
 
 
 
東大。。。
 
 
 
もちろん、
高1の後半から学校に行けなくなったので、
 
東大を受けるレベルには
程遠いです。
 
 
本来なら授業で習うことを、
独学で
自宅で勉強している状況で、
 
 
そのチャレンジは
あまりにも無謀かもしれません。
 
 
 
当然、
学校の先生(たまに保健室に登校しているようです)からは
笑われ、
 
「東大よりもお前は
まずは学校に通え(笑)」
 
 
と、バカにされたようです。
 
 
 
それでも、
猛勉強に猛勉強を重ね、
 
やっと、
「高2レベル」にまでは
追いつきました。
 
 
 
自分が、
どこを理解できていないか。
 
 
自分が
理解できたと思い込んでいるところは
どこか。
 
 
この2点を
塾で徹底的に潰しているようです。
 
 
 
 
 
ガチ、です。
 
 
本気で、東大を受けようと
思っているのです。
 
 
 
 
それを聞いた「大人」が
全員、
 
いまのきみには、そんなのムリだ。
 
 
と、
断言していても。
 
 
 
「みんなムリムリ言うんだよなー。
 
そりゃあそうだけど」
 
笑いながら言う彼に、
 
 
 
決して無責任な意味じゃなく、
 
私は、
ほんとうに
心を込めて、
 
 
 
「きみなら、できる!」
 
 
 
言いました。
 
 
 
だって、
 
「今」の実力ではムリかもしれないけど、
 
 
「今」の実力って、昨日までの結果
だから。
 
 
ここから先の「実力」は
自分で作っていけるから。
 
 
 
「それに、きみは、
 
”持ってる”からね(笑)」
 
 
 
 
そう言うと、
Oくんは大爆笑して、
 
 
「運、が受験科目にあったら、
受けるんやけどなー」
 
 
(笑)
 
 
 
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何かにチャレンジするとき、って
 
 
「チャレンジ」という言葉を
使いながら、
 
 
実は、
勝手に自分や周りが決めた
「安全圏ライン」の内側に
 
 
目標を作ってしまうことが
多いと思うんです。
 
 
 
「今」の実力で
できそうなライン。
 
 
 
「やりたいかやりたくないか」
じゃなくて、
 
「できるかできないか」のライン。
 
 
そのラインより、
あまりはみ出さないようなところに
(もしくは内側に)
 
目標を
定めてしまう。
 
 
 
私も、
仕事の目標を決めるときとかに、
よくやってるなぁ、これ、、と
思います。
 
 
 
 
これってもしかして、
 
子どもの頃、
 
 
あきらかに自分の実力を超えたところに
目標を定めて、
 
 
ぶつかってみた経験が、
 
 
あるか。ないか。
 
 
ここが大きいんじゃないかな??
 
 
と、思います。
 
 
 
子どもの頃から、
 
 
「今」の実力じゃムリだから、
もう少し目標を下げたほうがいい。
 
 
という”アドバイス”だらけ。
 
 
 
自分のコンフォートゾーンの外側に
目標を定めて、
そこにがむしゃらにぶつかってみる。
 
 
これをできないまま、
大人になることって、
 
多いんじゃないかな?
 
 
 
 
だから、
 
 
自分が何かにチャレンジするときは、
 
「今」の自分の実力から
「できるかできないか」計算するんじゃなくて、
 
 
「やりたいか、やりたくないか」
ぶつかってみたいな、と思うし、
 
 
 
誰かが、
「今」の実力以上のことにチャレンジするときは、
 
その人にとって、
ドリームキラーにならないように、
 
「きみなら、できる!」
って言いたいなぁ。。
 
 
今回、Oくんの話を聞いて、
そんなことを思いました。